娘との蜜月

1年3カ月に及ぶ浪人生活も終わりを迎えます。2月から普通のサラリーマンに戻ります。不安感、ワクワク感ももちろんありますが、それよりも寂しさを感じています。それは、長い休みが終わり拘束された生活に戻るからではなく、3番目の子供である娘との蜜月が終わりとなるからです。
私が浪人となった時、娘は2歳になったばかり。そして今は3歳と3カ月。自宅で勉強していると膝の上によじ登ってきてはマウスを奪い、くりくりマウスを動かしては私を困らせたり、ほぼ毎日、いっしょにお風呂に入り、魚屋さんごっこをやろうと何度もリクエストしては私を辟易させたり。それも今日で終わりかと思うと寂しい限りです。
2週間ほど前、いっしょにお風呂に入っていた時、娘に「お父さん、もうすぐ、毎日いっしょにお風呂に入れなくなるけどいーい?」と訊いたら、即座に「嫌だ!」と言ってくれました。その後、100%妻といっしょにしか寝なかった娘が、やけに私の布団に入ってくるようになりました。3歳なので私が言った意味などわかるわけはなく、ただの偶然だとは思いますが、頭のいい娘なので何かを感じたのかもしれません。
私が浪人中にある人と呑んだ時、こんなことを言われました。「うらやましいなぁ。俺なんか仕事で忙しかったから、娘とそんなふうにいっしょに過ごしたことないよ。」と。そうかもしれません。娘と密接に過ごすことができたこの15ヶ月間は、私にとってはかけがえの無いものでした。
あなたが大きくなったとき、幼稚園入園前のこの時期のことは記憶には無いはずですが、お父さんは忘れずにいるよ。明日からも、「いってらっしゃいチュー」は忘れずにしてね。
先日、娘がお父さんの絵を書いてくれました。似ている似てないはともかくとして、今日、2人が入っている絵を書いていたので、「それ、誰?」と聞いたところ、「お母さんと愛ちゃん(自分)」と応えました。「お父さんと愛ちゃんの絵も描いてよ」とお願いしたら、「やーだよ」。「どうして?」と聞いたら、にやっと笑い、「だってお父さん、かわいくないんだもーん」。いつも思うのですが、うちの娘はいい返しをするなぁ。