日本工業大学工業技術博物館

日本工業大学の工業技術博物館に行ってきました。場所は東武動物公園の近くですが (最寄り駅も東武動物公園)、私が行った時、見学に来ていたのは我々一家だけ。まぁ、アメリカ西海岸のコンピュータミュージアムの機械版といったところでしょうか。昔の機械が整然と並んでいます。それも動態保存。(どの程度かは不明ですが) 動かして下さいと頼めば動かしてくれるみたいですが、そもそもこれはどういう機械?という状況なので、何も依頼しませんでした (依頼できませんでした)。展示されている機械には動かしたと思しき油が付いていたり下に落ちたりしていましたので、実際、動かして見せているのでしょう。

正直、そのものがわからないので何とも言えませんが、「一言、凄い」としか言えません。何が凄い、と言っても、自前で持っていたものもありますが、各企業からの寄付で集めているところです。それも大量に。そしてそれを動かすことが出来る状態で展示していること。
圧巻は蒸気機関車でしょう。それも、動くことができるようになっており、専用の車庫とレールがあります。車庫の中は単にレールの上に乗っているだけではなく、下から整備ができるようになっています。

機械の展示なので、博物館は体育館のような大きさ。一番巨大な機械は横が数十メートルもある。明治時代の足漕ぎ式の機械から、昭和の機械まで勢ぞろい。梅ちゃん先生の撮影にも使われたようです。ただただ、その収集と展示にかける情熱に圧倒されます。
博物館とはなっていますが観光地ではなく、大学の付属施設です。パンフレットで見ると大型バスで見学に来ている写真も掲載されてはいますが、いわゆる通なお方が来るようなところでしょう。子どもたちも妻も(そして私も)よくわからないけど、すげーなー、というだけですが、こういう歴史的なものを整理して残しておく、ということは大切なことだと思います。今の私の仕事でも、おそらく若い人にはイーサネットと言っても通じず、単にネットワークと言わないとダメでしょうし、ハブにぱちぱちとケーブルをつなげる (もしくは無線なのでそれすらしない) のがネットワークで通信する、ということなのでしょう。一昔前の thin wire や thick wire と言っても???でしょうし、私の頭が古いだけなのかもしれませんが、どうしてもイーサネットでの衝突(collision)というと、バス型になっていないとしっくり来ません。ネットワークって TCP/IP なんでしょう?と言われると、面倒なので 「うん、そう」 と答えざるを得ませんが、DECnet も NetwareAppleTalk もあったわけで、ブツにしたところで今の若い人はオープンリールのテープやパンチカードも知りません。知らなくても仕事はできますが、歴史を知らないと、なぜ今、こうなっているのかがわからない事もあります。そういう意味では、このような歴史的なものを、それも今でも動かすことができるように展示しておくということはとても大切なことだと思います。
なお、注意点としては、館内は撮影禁止です。それと、真夏は避けたほうがいいです。とにかく暑い。人があまり来ない、ということと、体育館全体を冷やすのが難しい、ということもあるのでしょう。数カ所で大型扇風機が回っているだけなので、とにかく暑い。秋や春のような涼しいときがベストでしょう。駐車は学内の駐車場が使えます。そして入場は無料。