羊さんからの電話

我が家の電話機は電話番号を登録しておけば「○○さんです」と、かかってきた相手を教えてくれますが(今は当たり前の機能ですが)、相手が非通知の設定をしている場合は「非通知です」と言います。
ある時、「非通知(ヒツーチ)です」の人から何度も連続してかかってきたことがありました。それは小学校1年生の息子の友達のM君からだったのですが、息子が「ヒツジさんって誰?」と言ったことから、その後、非通知の電話を「ヒツジさんからの電話」と言うようになりました。
うちにかかってきた電話は非通知以外は出来るだけ登録して、誰からの電話かわかるようにしており、非通知は基本的に取らないようにしています。そもそも身分を明かさない電話は私は嫌いです。しかし、M君のように子供に罪は無く、親がそう設定している(または意図せずに設定してしまっている)場合もあるので、自動的な受信拒否のような設定はしていません。
今日の夜、ヒツジさんから電話がかかってきて、たまたま受話器のそばにいた私は取ってしまいました。案の定、怪しい売り込みの電話。どうやら化粧品関係の営業らしく、「奥様はいらっしゃいますか?」、と言うので「今、いません」、と応え、「うちに非通知でかけても意味無いよ」、と言おうと思ったら電話を切られてしまいました。
そうしたら、そのやりとりを聞いていたうちの息子が、「誰から?」と聞くので、「わからない、ヒツジさんだったから」、と応えました。すると、「俺、知ってるよ、ヒツジさんはM君だよ」と言いました。
そうか、ヒツジさんは一人だけだと思っているのか。
そこで、「ヒツジさんは実はたくさんいるんだよ」、と言ってあげると、キョトン顔。
そもそも、電話会社はなんで非通知で電話をかけられるようにしたのだろう?昔は無かったはずなのに。電話をかける側からすると便利(?)な機能かもしれませんが、受ける側としては何もいいことが無いと思います。名乗らずに勝手に人さまの自宅にズケズケと入りこんでくるのですから、失礼極まりない、と私は思うのですが、それは世の中の感覚からすると違うのでしょうか?なんか、「犯罪の加害者の人権は尊重するけど、被害者の人権は無視」に似ているような気がします。